目次
背景
- 何事にしても真実と証明の関係は切り離せない
- そこで、真実と証明(Truth and Proof)について考えてみた
Truth and Proof
Truth and Proofの定義は以下。
- Truth(真実)
- 命題が現実と一致する性質
- Proof(証明)
- その命題が真であることを論理的に示す手段
- 別の言い方だと、命題がTruthであることを裏付ける十分な証拠または十分な議論の事
つまり、真理が客観的な現実に基づく一方で、証明はその真理性を確立するための論理的過程の事。
真理の対応説
Truth and Proofの主張が真実であるとする前提は、真理の対応説(Correspondence theory of truth)がある。
そのポイントは次。
- 真理の基準(Criterion of Truth):
- 命題が「真」であるかどうかは、命題が現実の事実とどれだけ対応しているかに依存する
- 検証可能性(Testability):
- 現実と一致するかどうかは、観察や経験を通じて確認可能
命題と現実の関係
- 命題:
- ある主張や考えの内容を表す文や言葉
- 例: 「太陽は東から昇る」「このリンゴは赤い」
- 現実:
- 私たちが観察できる物理的・実在的な状況や事物
- 例: 実際に太陽が東から昇る様子、赤いリンゴがそこに存在する
- 一致する性質:
- 命題の内容が現実の状態と一致する場合、その命題は「真」であるとされる
- 例:
- 「太陽は東から昇る」という命題は、実際に太陽が東から昇るという事実と一致するため「真」
Truth vs. Facts
- TruthとFactsの関係をグラフ化すると上図になる
- つまり、「Truth => Fact」だがその逆は成り立たない
- 「Fact => Truth」は間違い
- もちろん対偶の「Factではない => Truthではない」は正しい
- 実証主義的には事実ではないなら、真実ではない
絶対的真実 vs. 相対的真実
- 絶対的真実(Absolute Truth)
- すべての状況や観点を超えて普遍的である真実
- 例: 地球が重力を持つこと
- 科学や数学の法則に該当
- 相対的真実(Relative Truth)
- 文脈や観点に依存し、異なる見解が存在する真実
- 例: 「自由とは何か」という問いに対する答え
- 哲学や倫理、文化的な問題に該当
Truthは常に一つか?
- 絶対的真実 => 常に一つ
- 絶対的な事実(科学や数学)についての真実
- 真実は常に一つ
- 例: 地球は太陽の周りを公転しているという事実
- $2 + 2 = 4$ は常に正しい
- 相対的真実 => 複数かも
- 主観的、文化的、または哲学的な領域の真実
- 真実は複数存在することがあり得る
- 例: 戦争のヒーローは、相手から見たら悪魔
まとめ
- 命題は、ある主張や考えの内容を表す文や言葉
- 真理は、ある命題が現実と一元する性質
- ある命題が真理かは、現実を基にに検証される